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せん断力図と曲げモーメント図(SFD・BMD)の描き方:単純梁の例題

この記事はAIの支援を受けて原文を翻訳したものです。専門用語や数式は原文とあわせて確認してください。

せん断力図(SFD)と曲げモーメント図(BMD)を描くには、まず支点の反力を求め、そのあと梁を左から右へたどりながら、内力であるせん断力 V と曲げモーメント M を梁の真下に描いていきます。最大曲げモーメントは、せん断力が 0 を横切る位置に現れます。スパン L の単純梁では、中央に集中荷重 P がかかると反力は P/2、最大曲げモーメントは PL/4 になります。全長に等分布荷重 w がかかると反力は wL/2、最大曲げモーメントは wL²/8 で、どちらもスパン中央で生じます。

長さ6 mの単純梁の中央に12 kNの集中荷重がかかり、その真下に、せん断力図(+6 kN のあと −6 kN)と、18 kN·mでピークになる三角形の曲げモーメント図が位置をそろえて描かれている
図1. スパン中央に集中荷重を受ける単純梁:各反力は P/2、せん断力は荷重の位置で P だけ下がり、せん断力が 0 を横切る位置で曲げモーメントが PL/4 = 18 kN·m の最大値になります(数値は例)。

SFD・BMDの描き方:6つのステップ

この手順は、静定梁であればどんな梁にも使えます。以下の2つの例題では、左端がピン支点、右端がローラー支点の、長さ 6 m の単純梁(単純支持梁)を扱います。

  1. 自由物体図を描き、ΣFy = 0 と ΣM = 0 のつり合い式から反力を求めます。分布荷重は、この計算に限り合力に置き換えて構いません。
  2. 要所に印を付けます。支点、集中荷重、集中モーメント、分布荷重の始点と終点が要所です。要所と要所の間では、各図は1つの式で表せます。
  3. せん断力を左から右へ描きます。V = 0 から出発し、上向きの力では V が上に、下向きの力では下に跳びます。分布荷重のある区間では、荷重の面積の分だけ V が変化します。
  4. V = 0 となる位置を探します。そこが最大モーメントの候補です。
  5. 曲げモーメントを描きます。ピン支点の M = 0 から出発します。2点間の M の変化量は、その間のせん断力図の面積に等しくなります。
  6. 両方の図が閉じるか確認します。右の支点で V が 0 に戻り、M も 0 に戻れば合格です。

符号の約束:1つに決めて最後まで変えない

断面を切ると、内力は2つの切断面に大きさが等しく向きが逆の対として現れます。そのため「上向き」だけでは正負を決められません。本稿では、オープン教科書 Engineering Statics: Open and Interactive と同じ、一般的な教科書の約束を使い、下向きの荷重を正とします。

量正になるとき描く位置
せん断力 V切断面で、左側の部材には下向きに(右側の部材には上向きに)作用するとき軸線の上側
曲げモーメント M梁が下に凸に曲がる(たわむ)とき。上側が圧縮、下側が引張軸線の上側
分布荷重 w下向きに作用するとき梁のスケッチ上

この約束では dV/dx = −w、dM/dx = V になります。上向きの荷重を正とする本では dV/dx = w と書かれますが、描かれる図は同じです。なお、日本の構造力学の教科書ではせん断力を Q と書くことが多いものの、本稿では図の記号に合わせて V を使います。また、TU Delft の講義資料のように、曲げモーメントを部材の引張側に描く流儀もあり、その場合は下に凸のモーメントが軸線の下側に現れます。どの流儀を使うにしても、1つの問題の中で約束を混ぜないことが大切です。

例題1:中央に集中荷重(Mmax = PL/4)

P = 12 kN をスパン中央にかけます(説明用の例として置いた数値です)。左の支点まわりのモーメントのつり合いから RB × 6 = 12 × 3 となり、RB = 6 kN。鉛直方向のつり合いから RA = 6 kN が残ります。各反力は P/2 です。

せん断力:左の支点で V は +6 kN に跳び上がり、荷重のない左半分ではそのまま一定です。中央で 12 kN の荷重により −6 kN まで下がり、右の反力で 0 に戻ります。SFDは2つの長方形になります。

曲げモーメント:0 ≤ x ≤ 3 m では M = 6x(kN·m)です。傾きがせん断力の +6 に等しい直線で、x = 3 m で最大になります。Mmax = 6 × 3 = 18 kN·m で、これは PL/4 = 12 × 6 ÷ 4 と一致します。正のせん断力の長方形の面積 6 × 3 = 18 とも同じ値です。右半分は傾き −6 で 0 に戻るので、BMDは三角形になります。

例題2:等分布荷重(Mmax = wL²/8)

次に、同じ 6 m のスパン全体に w = 4 kN/m をかけます(合計 24 kN)。各反力は wL/2 = 12 kN です。

せん断力:V = 12 − 4x です。+12 kN から出発し、傾き −w = −4 kN/m の直線で下がり、x = 3 m で 0 を横切って、右の支点で −12 kN に達します。

曲げモーメント:M = 12x − 2x² の放物線です。x = 3 m で Mmax = 36 − 18 = 18 kN·m となり、wL²/8 = 4 × 36 ÷ 8 とも、正のせん断力の三角形の面積 ½ × 12 × 3 とも一致します。4分の1点(x = 1.5 m と 4.5 m)では M = 13.5 kN·m で、ピークの4分の3です。

長さ6 mの単純梁に4 kN/mの等分布荷重がかかり、せん断力図は +12 kN から −12 kN への直線、曲げモーメント図は中央で18 kN·mとなる放物線として描かれている
図2. 等分布荷重の場合:せん断力は +wL/2 から −wL/2 まで直線的に下がり、曲げモーメントは放物線になります。そのピーク wL²/8 = 18 kN·m は、正のせん断力の三角形の面積に等しくなります(数値は例)。

等分布荷重の合計は例題1の2倍の 24 kN ですが、最大モーメントは同じ 18 kN·m になります。全荷重 W を一様に分布させると WL/8 で、同じ W をスパン中央に集中させたときの WL/4 の半分です。どちらの結果も、米国木材評議会(AWC)の梁公式集の値と一致します。

中央の集中荷重 P等分布荷重 w
反力各 P/2各 wL/2
SFDの形2つの長方形(+P/2 と −P/2)+wL/2 から −wL/2 への直線
BMDの形三角形放物線
最大モーメントスパン中央で PL/4スパン中央で wL²/8
数値例(L = 6 m)P = 12 kN → 18 kN·mw = 4 kN/m → 18 kN·m

荷重・せん断力・曲げモーメントの関係式

図の形はすべて2つの関係式で説明できます。下向きの荷重を正とすると、dV/dx = −w(x) です。つまり、せん断力図の傾きは荷重の強さにマイナスを付けたものです。もう1つは dM/dx = V(x) で、曲げモーメント図の傾きはその位置のせん断力に等しくなります。これを積分すると、2点間の V の変化は荷重の面積にマイナスを付けたもの、M の変化はせん断力図の面積になります。

積分のたびに多項式の次数は1つずつ上がります。荷重がなければ V は一定で M は直線、等分布荷重なら V は直線で M は放物線、直線的に変化する三角形分布荷重なら V は放物線で M は3次曲線です。集中的な作用だけは別扱いです。集中荷重では V がその大きさだけ跳び、M には折れ点ができます。集中モーメント(偶力)では V は変わらず、M が跳びます。左から右へ読むと、時計回りの偶力では M が上に跳びます。

形のルール表:荷重がなければせん断力は一定でモーメントは直線、等分布荷重ならせん断力は直線でモーメントは放物線、集中荷重ならせん断力が跳んでモーメントに折れ点ができ、集中モーメントならせん断力は跳ばずモーメントが跳ぶ
図3. dV/dx = −w と dM/dx = V から決まる形のルール:各区間にかかる荷重の種類によって、その区間のせん断力図と曲げモーメント図の形が決まります。

dM/dx = V なので、V が 0 を横切る位置で M は極大または極小になります。例題1のように、V が 0 を「跳びながら」通り抜ける場合も同じです。あわせて、梁の端点や M が跳ぶ位置も確認してください。たとえば片持ち梁の最大モーメントは固定端で生じ、そこでは V は 0 ではありません。

作図のチェックと、間違えやすいポイント

  • 問題の途中で符号の約束を切り替えてしまう。たとえば断面の式と作図で約束が違うと、V や M の符号が反転します。
  • 集中荷重での跳びを見落とす。そこでSFDは垂直に変化するはずです。斜めの線になっているなら、集中荷重を分布荷重として扱ってしまっています。
  • 等分布荷重のBMDを三角形にしてしまう。分布荷重の下では M は曲線で、V = 0 の位置は頂点が平ら(傾き 0)になります。
  • 図が閉じない。右の支点で V や M が 0 にならないときは、まず反力の計算を見直しましょう。

よくある質問

なぜ、せん断力が 0 の位置で曲げモーメントが最大になるのですか?

せん断力は曲げモーメント図の傾き(dM/dx = V)だからです。V の符号が変わる位置では、M は増加から減少に転じるので、そこがピークになります。

集中荷重がスパン中央にない場合は?

左の支点から距離 a、右の支点から距離 b の位置に荷重 P がかかるとき、反力は左が Pb/L、右が Pa/L で、荷重の位置での Mmax = Pab/L です。P = 12 kN、a = 2 m、b = 4 m(数値は例)なら、反力は 8 kN と 4 kN、Mmax = 16 kN·m になります。a = b = L/2 とおけば、PL/4 に戻ります。

曲げモーメント図は、軸線の上と下のどちらに描くのですか?

本稿の約束では、正の曲げモーメント(下に凸のたわみ)を軸線の上側に描いています。教科書や授業によっては、引張側に描く約束を採用しており、その場合は同じモーメントが軸線の下側に現れます。形は上下反転するだけなので、使っている教材の約束に従ってください。

材料や断面形状によってSFD・BMDは変わりますか?

単純梁のような静定梁では変わりません。V と M はつり合い式だけで決まるからです。材料や断面が効いてくるのは次の段階で、M を曲げ応力やたわみに換算するときです。

出典:米国木材評議会(AWC)「梁の設計公式」(Design Aid No. 6、英語)、Engineering Statics「荷重・せん断力・モーメントの関係」(英語)、Engineering Statics「図式解法」(英語)、TU Delft OpenCourseWare「変形の符号」(英語)。

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