電圧・電流・抵抗の違い:オームの法則V=IRを水の流れで理解
この記事はAIの支援を受けて原文を翻訳したものです。専門用語や数式は原文とあわせて確認してください。
電圧は電気を押し流そうとする力(2点間の電位差)、電流は1秒間に導線の断面を通り抜ける電気の量、抵抗はその流れにくさです。3つはオームの法則 V = I × Rで結ばれていて、12 Vの電圧を4 Ωの抵抗にかけると3 Aの電流が流れます。電圧と電流を掛けると電力も求められ、この例では12 V × 3 A = 36 Wです。
水の流れでイメージする電圧・電流・抵抗と、たとえ話の限界
水が循環するパイプにポンプがつながっている様子を思い浮かべてください。ポンプが圧力差をつくると水が流れ出し、途中に細い部分があると流れが制限されます。電気回路では、電池がポンプ、電圧が圧力差、電流が水の流量、抵抗器が細い管にあたります。圧力が高いほど流れは増え、管が細いほど流れは減ります。
| 量 | 記号 | 単位 | 水のたとえ | 何を表すか |
|---|---|---|---|---|
| 電圧(電位差) | V | ボルト(V) | 圧力差 | 電荷1 Cあたりのエネルギー:1 V = 1 J/C |
| 電流 | I | アンペア(A) | 流量 | 1秒あたりに流れる電気の量:1 A = 1 C/s |
| 抵抗 | R | オーム(Ω) | 管の細さ | 1 Aを流すのに必要な電圧:1 Ω = 1 V/A |
| 電力 | P | ワット(W) | 流れが1秒間にする仕事 | 1秒あたりのエネルギー:1 W = 1 J/s = 1 V·A |
このたとえ話は便利ですが、つまずきやすい点が4つあります。
- 電圧は必ず2点間のものです。「この導線は9 V」という言い方は、電池のマイナス極やグランド(0 Vの基準)など、基準点との差を指して初めて意味を持ちます。
- 電流は使い果たされません。抵抗に入る電流と出ていく電流は同じ大きさで、抵抗はエネルギーを受け取って熱に変えています。
- 導線を切っても「漏れ」ません。壊れた水道管からは水があふれますが、断線した回路では電流が止まるだけで、切れ目には電源の電圧がそのままかかります。
- 電流の向きは約束事です。電流は+極から−極へ流れると決められていますが、金属の導線で実際に動いているのは電子で、向きは逆です。
単位とオームの法則の計算例(V = IR の使い方)
電気の単位は互いに結びついて定義されています。NISTのSI解説では、ボルトは「1アンペアあたり1ワット」、オームは「1アンペアあたり1ボルト」と整理され、1 Aは1秒あたり1クーロンの電流です。つまり「4 Ω」とは、1 Aを流すのに4 Vが必要だという意味です。V = IRを変形すると、知りたい量ごとに式が1つずつ得られます。
- 電流を求める:I = V ÷ R。12 Vの電池に4 Ωをつなぐと、12 ÷ 4 = 3 Aが流れます。
- 電圧を求める:V = I × R。220 Ωに20 mAが流れると、0.020 × 220 = 4.4 Vの電圧降下が生じます。
- 抵抗を求める:R = V ÷ I。9 Vの電池から0.045 Aが流れているなら、回路の抵抗は9 ÷ 0.045 = 200 Ωです。
計算でいちばん多いミスは、接頭語の取り違えです。mAやkΩは、先にAとΩに直してから計算しましょう。たとえば2.2 kΩに5 Vをかけると、5 ÷ 2,200 = 0.00227 A、つまり2.27 mAです。覚えておくと便利な近道が「mA × kΩ = V」で、2 mA × 4.7 kΩ = 9.4 Vとすぐに出せます。
電力の計算式:P = VI = I²R = V²/R
電圧は「電荷1クーロンあたりのエネルギー」、電流は「1秒あたりのクーロン数」なので、掛け合わせると「1秒あたりのエネルギー」、つまり電力になります。式にするとP = V × Iで、単位はワット(W)です。ここにオームの法則を代入すると、電流がわかっているときはP = I²R、電圧がわかっているときはP = V²/Rが使えます。
100 Vのコンセントにつなぐ消費電力1,000 Wの電気ヒーターを例に計算してみましょう(例として仮定した数値です)。
- 電流:I = P ÷ V = 1,000 ÷ 100 = 10 A
- 発熱中のヒーター線の抵抗:R = V ÷ I = 100 ÷ 10 = 10 Ω
- 検算:I²R = 10² × 10 = 1,000 W、V²/R = 100² ÷ 10 = 10,000 ÷ 10 = 1,000 W
- 電力量:2時間使うと、1.0 kW × 2 h = 2.0 kWh(1 kWh = 3.6 MJ)
2乗が効いてくる点にも注意してください。P = V²/Rなので、電圧を2倍にすると電力は4倍になります。同じ10 Ωのヒーター線に200 Vをかけると、20 Aを流そうとして約4,000 Wにもなります(実際の発熱体は温度で抵抗が変わるため「約」としています)。家電に定格電圧が決められているのはこのためです。また、導線での損失は電流の2乗(I²)に比例して増えるので、送電では電圧を高くして電流を小さくします。
直列と並列の抵抗:合成抵抗の求め方
直列につないだ抵抗は電流の通り道が1本なので、どの抵抗にも同じ電流が流れ、各抵抗にかかる電圧を足すと電源電圧になります。並列につないだ抵抗は、それぞれが電源に直接つながるので、どの抵抗にも電源電圧がそのままかかり、枝ごとの電流を足したものが全体の電流です。家庭のコンセントが並列につながれているのはこのためで、どの家電にも全電圧がかかり、スイッチも別々に操作できます。
| 項目 | 直列 | 並列 |
|---|---|---|
| 合成抵抗 | R = R1 + R2 + … | 1/R = 1/R1 + 1/R2 + … |
| どの抵抗でも同じもの | 電流 | 電圧 |
| 足し算になるもの | 電圧 | 電流 |
| 個々の抵抗との比較 | 最も大きい抵抗より大きい | 最も小さい抵抗より小さい |
| 12 Vに100 Ωと300 Ωをつないだ場合 | 400 Ω、30 mA | 75 Ω、160 mA |
最後の行の計算過程を確認します。直列では、R = 100 + 300 = 400 Ωなので、I = 12 ÷ 400 = 0.03 A(30 mA)です。電圧は100 Ωに3 V、300 Ωに9 Vかかり、足すと12 Vになります。並列では、1/R = 1/100 + 1/300 = 4/300より、R = 75 Ωです。各枝には12 ÷ 100 = 120 mAと12 ÷ 300 = 40 mAが流れ、合計は160 mAです。抵抗が2個だけなら「和分の積」でも求められ、(100 × 300) ÷ (100 + 300) = 75 Ωと同じ結果になります。並列にすると、通り道が増えるぶん流れやすくなるため、合成抵抗は最小の抵抗(100 Ω)より小さくなります。
オームの法則に従わない素子(非オーム性):電球とLED
オームの法則は実験で確かめられた経験則であり、自然界の基本法則ではありません。V ÷ I を計算すれば、どんな素子でもその動作点での抵抗は求まりますが、その比がずっと一定のとき、つまり電流–電圧(I–V)グラフが原点を通る直線になるときだけ、その素子はオーム性だといえます。温度が一定の抵抗器や金属の導線はオーム性で、白熱電球やダイオードは非オーム性です。
白熱電球(フィラメント)
タングステンのフィラメントは、温度が上がると抵抗が大きく増えます。OpenStaxの教科書『College Physics』の例題では、ヘッドライト用フィラメントの抵抗が20℃で0.350 Ω、動作温度の2,850℃で約4.8 Ωとなり、およそ14倍になっています。そのため電球のI–V曲線は、電圧が高いところでなだらかになり、電圧を2倍にしても電流は2倍まで増えません。点灯した瞬間だけ大きな電流が流れるのも、冷えているときの抵抗が小さいからです。
ダイオードとLED
ダイオードは、逆方向にはほとんど電流を流さず(降伏が起きるまで)、順方向でも「順方向電圧」を超えるまではごくわずかしか流しません。それを超えると、電圧はほとんど変わらないまま電流が急に増え、シリコンダイオードの順方向電圧は約0.7 Vです。LEDもダイオードの一種なので、ふつうは直列に抵抗器を入れて電流を決めます。例として、電源5 V、LEDの電圧降下2 V、目標電流20 mAと仮定すると、必要な抵抗は(5 − 2) ÷ 0.020 = 150 Ωです。2 Vはあくまで仮の値で、LEDの順方向電圧は種類によって異なります。
よくある質問
電池は一定の電流を流すのですか?
いいえ。電池はほぼ一定の電圧を保とうとするもので、電流はつなぐ回路によって I = V ÷ R で決まります。9 Vの電池は、1 kΩには9 mA、100 Ωには90 mAを流します。実際の電池には内部抵抗があるため、大きな電流を流すと端子電圧が下がります。
導線が太いと抵抗が小さくなるのはなぜですか?
抵抗は材料と形で決まり、R = ρL ÷ A と表せます(ρは抵抗率、Lは長さ、Aは断面積)。銅の抵抗率は1.72 × 10−8 Ω·m(20℃)なので、断面積1.5 mm²の銅線10 mでは約0.11 Ωです。断面積を2倍にすれば抵抗は半分に、長さを2倍にすれば抵抗も2倍になります。
V = IR と V = RI は何が違うのですか?
違いはありません。掛け算は順序を入れ替えても結果が変わらないので、同じ式の書き方が2通りあるだけです。OpenStaxなど英語圏の教科書では V = IR、日本の学校の教科書では V = RI と書かれることが多く、「電圧は抵抗と電流の積」と読めばどちらも同じ意味です。
出典(いずれも英語の資料です):NIST「SIガイド(SP 811)第4章」、OpenStax『University Physics』:オームの法則、OpenStax『University Physics』:抵抗の直列接続と並列接続、OpenStax『College Physics』:抵抗と抵抗率。
関連記事
本文の理解を助けるために制作したオリジナルイラストです。