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pHとは?酸性・中性・アルカリ性の見方と、pHが1違うと10倍になる理由

この記事はAIの支援を受けて原文を翻訳したものです。専門用語や数式は原文とあわせて確認してください。

pH(ピーエイチ。「ペーハー」とも読みます)は、水溶液がどれだけ酸性かアルカリ性かを表す数値で、水素イオン濃度の常用対数にマイナスを付けたもの(pH = −log10[H+])です。おなじみの0〜14の目盛りでは、25℃で7が中性、7より小さければ酸性、7より大きければアルカリ性(塩基性)になります。対数の目盛りなので、pHが1違うと水素イオン濃度は10倍違います。たとえばpH3の液体は、pH5の液体より水素イオン濃度が100倍高くなります。

0から14までのpH目盛りと身近なもののpHの目安。レモン果汁2.0〜2.6、食酢2.4〜3.4、ブラックコーヒー4.85〜5.13、きれいな雨水は約5.6、25℃の純水7.00、海水約8.1、重曹水8.3、アンモニア水11.1〜11.6
図1. 身近なもののpHの目安(0〜14の目盛り)。左へ1目盛り進むごとに水素イオンは10倍になります。実際の値は試料によって変わります。

pHとは?水素イオン濃度を表す数値

水溶液にはどれも、ごくわずかに水素イオン(H+)が含まれています。水中では、実際にはオキソニウムイオン(ヒドロニウムイオン)H3O+の形で存在しています。水素イオンが多いほど、その液体は酸性が強くなります。ただ、その濃度はとても小さく、何桁にもわたって変わるため、化学では対数を使って扱いやすい数に直します。それがpH(日本語では「水素イオン指数」)です。

  • pH = −log10[H+]:[H+]は水素イオンのモル濃度(mol/L)です。
  • [H+] = 10−pH:逆向きの式です。pH3なら0.001 mol/L、pH7なら0.0000001 mol/Lになります。
  • 式にマイナスが付いているので、pHが小さいほど水素イオンは多くなります。

厳密にいうと、pHは水素イオンの「活量」で定義されます。活量とは、イオン同士の相互作用まで考えに入れた「有効濃度」のことです。薄い溶液なら、単純な濃度の式でほぼ正しく計算できます。しかし、濃い溶液や塩分の多い溶液では両者の値がずれてきます。pH電極が実際に応答するのも活量のほうです。なお、pHには単位がなく、水を溶媒とする水溶液にしか使えません。純粋な植物油や純粋なアルコールには、pHがありません。

pHが1違うと10倍違う理由

pHは10の指数にあたる数なので、2つのpHの差は「量の差」ではなく「比」を表します。差が1なら10倍、2なら100倍、3なら1,000倍です。次の表を見ると、数字がどれほど速く動くかが分かります。

pH[H+](mol/L)pH7に対する[H+]の比
30.001(10−3)10,000倍
40.0001(10−4)1,000倍
50.00001(10−5)100倍
60.000001(10−6)10倍
70.0000001(10−7)基準(25℃で中性)
80.00000001(10−8)10分の1
90.000000001(10−9)100分の1

pH3からpH9までは目盛りで6つ分しかありませんが、水素イオン濃度は100万倍も変わります。pHの「小さな差」が、化学的には大きな違いになりうるのはそのためです。

pH3(0.001 mol/L、pH7の10,000倍)からpH9(0.000000001 mol/L、pH7の100分の1)までの水素イオン濃度を、10倍ごとに1ブロックで描いた対数目盛りの棒グラフ
図2. pH3〜pH9の水素イオン濃度。pHの目盛りで6つ分の差は、100万倍の違いになります。

計算例:pH3とpH5を比べる

  1. pH3を換算します。[H+] = 10−3 = 0.001 mol/L。
  2. pH5を換算します。[H+] = 10−5 = 0.00001 mol/L。
  3. 割り算をします。0.001 ÷ 0.00001 = 100。pH3の液体には、水素イオンが100倍多く含まれています。

近道は比 = 10pHの差で、小数の差にも使えます。差が0.3なら約2倍(100.3 ≈ 2.0)、0.1なら約1.26倍です。例として、レモン果汁をpH2、ブラックコーヒーをpH5とおいてみます(切りのよい例示用の数値で、実際の範囲は後述の表のとおりです)。差は3なので、水素イオンは約1,000倍です。

海洋の話題にも同じ計算が使えます。NOAA(米国海洋大気庁)は、海洋表層の平均pHが産業革命の開始以来0.1下がって約8.1になったとして、これを酸性度のおよそ30%の上昇にあたると説明しています(ちょうど0.1の低下なら、計算上は約26%です)。海水は今もアルカリ性で、そのアルカリ性が少し弱まった、ということです。

計算例:pH3の水素イオンは0.001 mol/L、pH5は0.00001 mol/Lで、比は100。pHの差3、2、1、0.3、0.1を、1,000倍、100倍、10倍、約2倍、約1.26倍に換算する早見表
図3. 2つのpHの比べ方。水素イオンの比は、10の「pHの差」乗で求められます。レモン果汁とコーヒーは、切りのよい例示用の数値です。

酸性・中性・アルカリ性の基準:pH7が中性なのは25℃のときだけ

水はごくわずかですが、自分自身で電離します(自己電離)。水分子のうち、ほんの一部が隣の分子に水素イオンを渡し、H3O+とOH−ができるのです。この2つのイオンの濃度の積は一定で、「水のイオン積」Kwと呼ばれます。25℃ではKw = 1.0 × 10−14です。純水では両方のイオンが同じ数だけあるので、どちらも10−7 mol/Lとなり、pHは7になります。同じ定数のおかげで、水酸化物イオン側の指標であるpOHとの間にも、25℃ではpH + pOH = 14という関係が成り立ちます。

つまり「中性」の本当の意味は「pH7」ではなく、[H+] = [OH−]であることです。Kwは水温が上がると大きくなるため、中性の純水のpHは、0℃で約7.47、50℃で6.63、100℃で6.14と下がっていきます。pH6.14の沸騰したお湯は、酸性ではありません。両方のイオンが同じだけ増えたので、今でも中性です。pHの測定値には温度を添えるのが望ましいのも、教科書の値がたいてい25℃を前提にしているのも、このためです。

純水(中性)のpHと水温の折れ線グラフ。0℃で7.47、10℃で7.27、20℃で7.08、25℃で7.00、30℃で6.92、40℃で6.77、50℃で6.63、80℃で6.31、100℃で6.14
図4. 水温が上がると水素イオンと水酸化物イオンが同時に増えるため、中性のpHは下がります。100℃の純水はpH6.14ですが、中性のままです。

身近なもののpHの目安

次の範囲は、公表されている測定値にもとづいています。熟度、銘柄、抽出方法、濃度などで変わるため、正確な値ではなく、あくまで目安として見てください。

物質pHの目安性質
レモン果汁2.0〜2.6酸性
食酢2.4〜3.4酸性
ブラックコーヒー4.85〜5.13弱酸性
きれいな雨水約5.6弱酸性
25℃の純水7.00中性
海水(表層の平均)約8.1弱アルカリ性
重曹水(0.1 mol/L)8.3弱アルカリ性
アンモニア水(0.1〜1 mol/L)11.1〜11.6アルカリ性

きれいな雨水がわずかに酸性なのは、大気中の二酸化炭素が溶け込んで、弱い酸である炭酸ができるためです。酸性雨はこれよりさらに低く、通常はpH4.2〜4.4程度で、きれいな雨水のおよそ16〜25倍の水素イオンを含む計算になります。

pHの測り方:リトマス紙・pH試験紙・pHメーター

  • リトマス紙:酸性の液体では青色リトマス紙が赤に、アルカリ性の液体では赤色リトマス紙が青に変わります。中性を境に酸性側かアルカリ性側かは分かりますが、どれだけ離れているかは分かりません。
  • 万能pH試験紙・万能指示薬:複数の色素を混ぜてあり、pHに応じて色が変わります。付属の色見本と見比べて値を読み取ります。手軽で安価ですが、pHメーターに比べると精度はかなり劣ります。
  • pHメーター(pH計):ガラス電極を使います。25℃では、pHが1変わるごとに電極の電圧が約59 mV変わるので、その電圧をpHに換算して表示します。OpenStaxは、一般的な携帯型メーターは0.01刻みで表示でき、精度は±0.2程度、研究用のメーターでは約±0.002に達すると説明しています。

pHメーターの精度は、校正の出来しだいです。ふつうは、pHが分かっているpH標準液(緩衝液)2種類で電極を校正します(2点校正)。1つはpH7付近の液、もう1つは、測りたい試料のpHの範囲に合わせて選ぶ、より酸性側またはアルカリ性側の液です。59 mVという数字は25℃のときのもので、電極の応答は温度によって変わります。そのため、試料の温度も測って補正するメーターが多くあります。一方、試験紙のような指示薬では、おおまかな値しか分かりません。

pHでよくある誤解

  • 「pH6はpH7より少し酸性が強いだけ」:pH6はpH7の10倍の水素イオンを含み、pH4なら1,000倍です。
  • 「pHは0〜14の範囲を超えない」:0〜14は、身近な溶液での実用上の範囲であって、壁ではありません。濃い強酸のpHは0を下回り、濃い強塩基のpHは14を上回ります。米国地質調査所(USGS)の研究者は、カリフォルニア州アイアンマウンテンの鉱山排水で、−3.6という低いpHを測定しました。
  • 「pHが低いほど強い酸」:pHは、酸の強さだけでなく濃度にも左右されます。強酸である塩酸でも、0.001 mol/Lの溶液ならpH3です。一方、食酢は弱酸の溶液ですが、濃度がずっと高いため、pH2.4まで下がることがあります。
  • 「酸は十分に薄めればアルカリ性になる」:水を加えるとpHは中性に近づきますが、中性を越えることはありません。水そのものがH+とOH−を同じ量ずつ出すからです。
  • 「pHは体によいかどうかを示す」:pHが表すのは水素イオン活量だけです。栄養や健康の指標ではありません。

よくある質問

pH7はなぜ中性なのですか?

25℃の純水では、H+とOH−の濃度が等しく、どちらも10−7 mol/Lです。−log10(10−7) = 7なので、pHは7になります。温度が変わると中性になるpHも動き、たとえば100℃では6.14です。

pH4はpH6より何倍酸性が強いのですか?

pHの差は2なので、pH4の液体には、pH6の液体の102 = 100倍の水素イオンが含まれています。

pHはマイナスになりますか?

なります。水素イオンが1 mol/Lを超える強酸では、pHは0を下回ります。OpenStaxには、pH−1.07が約12 mol/Lのオキソニウムイオン濃度に当たるという計算例があります。これほど濃いと活量と濃度が大きくずれるため、こうした値はおおよそのものです。

「アルカリ性」と「塩基性」は同じ意味ですか?

pHの話では、同じ意味で使えます。アルカリ性(塩基性)の溶液ではOH−がH+より多く、25℃ではpHが7より大きくなります。

出典:米国地質調査所(USGS)「pHと水」、OpenStax『Chemistry 2e』14.2「pHとpOH」、LibreTexts Chemistry「純水のpHの温度依存性」、NOAA「海洋酸性化」(いずれも英語のページです)

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