空はなぜ青い?夕焼けが赤い理由とレイリー散乱をやさしく解説
この記事はAIの支援を受けて原文を翻訳したものです。専門用語や数式は原文とあわせて確認してください。
空が青く見えるのは、空気中の窒素や酸素の分子が、波長の短い光(青)を波長の長い光(赤)よりずっと強く散乱するからです。この現象をレイリー散乱といい、散乱の強さは波長の4乗に反比例(1/λ⁴)します。そのため波長450nmの青い光は、700nmの赤い光の約5.9倍も散乱され、その青い光が空のあらゆる方向から目に届きます。夕焼けのときは、太陽が真上にあるときの最大約38倍もの空気の中を光が通り抜けるため、青い光の大半は途中で散乱されて失われ、橙や赤が残ります。
太陽の光はあらゆる色が混ざっている
太陽の光は白っぽく見えますが、実際には虹の七色のようにさまざまな色の光が混ざったものです。色の違いは波長の違いで、NASAは人の目に見える光の範囲をおよそ380〜700ナノメートル(nm)としています。赤い側の端を750nm付近まで広げて説明する資料もあります。波長の短い側から順に、紫、青、緑、黄、橙、赤と並びます。
プリズムや雨粒は、屈折によってこれらの色を分けて見せてくれます。一方、澄んだ空気はもっと控えめな働きをします。光のごく一部を別の方向へ散らす(散乱する)のですが、その割合が波長によって大きく変わるのです。この一点が、青い空と赤い夕焼け、そして対照的な白い雲のすべてを説明してくれます。
レイリー散乱とは?「波長の4乗に反比例」を計算で確かめる
光が自分の波長よりずっと小さな粒子に当たると、光の振動する電場によって粒子の中の電子が揺さぶられ、その電子があらゆる方向へ光を出し直します。これが散乱です。窒素や酸素の分子の大きさは1nmよりはるかに小さく、可視光の波長のおよそ千分の一ほどしかないため、この条件に当てはまります。この領域の散乱を、19世紀の物理学者レイリー卿にちなんでレイリー散乱と呼びます。
散乱される光の強さは波長の4乗に反比例(1/λ⁴)します。同じことを、振動数の4乗に比例する、と言い換えることもできます。たとえば波長が半分になれば、散乱は2⁴=16倍に強まります。
では、青(450nm)と赤(700nm)で比べてみましょう。波長の比を求めて、それを4乗するだけです。700÷450=1.556で、1.556⁴≒5.86になります。つまり青い光は、赤い光のほぼ6倍の強さで散乱されます。次の表は同じ計算を可視光の各色に広げたもので、700nmを基準(1.00倍)にしています。
| 波長 | 色 | 計算 | 700nmに対する散乱の強さ |
|---|---|---|---|
| 400 nm | 紫 | (700/400)⁴ | 9.38倍 |
| 450 nm | 青 | (700/450)⁴ | 5.86倍 |
| 550 nm | 緑 | (700/550)⁴ | 2.62倍 |
| 650 nm | 赤 | (700/650)⁴ | 1.35倍 |
| 700 nm | 濃い赤 | (700/700)⁴ | 1.00倍 |
ここで一つ注意があります。「青は赤の何倍散乱されるのか」という問いの答えは、資料によって数字が違って見えます。どの波長を「青」「赤」と呼ぶかで、倍率が変わるからです。たとえばNOAA(米国海洋大気庁)は、青は赤より約4倍強く散乱されると説明しています。これはおよそ460nmと650nmを比べた場合の値とほぼ一致します。法則そのものはどの場合も同じで、違うのは比べる両端の波長だけです。
なぜ空は紫ではなく青いのか
散乱の強さだけで決まるなら、空は紫色に見えるはずです。400nmの紫は、450nmの青より(450÷400)⁴≒1.6倍強く散乱されるからです。それでも空が青いのは、次の三つの理由が重なって、バランスが青の側に傾くためです。
- 太陽光には、青より紫が少ししか含まれていません。太陽はすべての色を均等に出しているわけではなく、紫の端に向かって放射が弱くなります。この偏りは、光が地球の大気に入る前の時点ですでにあります。
- 紫は、大気を通る間に先に使い果たされます。最も散乱されやすい紫は、入ってくる太陽光の中から最も早く取り除かれます。そのため大気の深いところまで届く紫は少なく、こちらへ散乱されてくる量も少なくなります。
- 人の目は、紫に対する感度が低めです。色を感じる3種類の錐体細胞は感度の範囲が重なり合っていて、紫の端ではどれも反応が弱くなります。脳は、青〜紫がたっぷりあり、そこへ少量の緑と赤が加わった混合光を、白っぽさを帯びた淡い青として受け取ります。
つまり空からの光は単一の純色ではなく、短い波長に偏った幅広い混合光です。人間の視覚がそれを「空色」と判断している、というのが実態です。
夕焼けが赤く、オレンジ色になる理由
夕焼けの色も同じ散乱が原因で、いわば光線の反対側から見た現象です。正午ごろ、太陽の光は大気を短い距離で通り抜けて地上に届きます。ところが太陽が低くなると、光は空気の中をかすめるように長く進み、その間に青や紫が散乱されて光線から取り除かれていきます。旅の終わりに残るのは黄・橙・赤に偏った光で、これが太陽の円盤や雲の底面を染めます。朝焼けも、太陽が低い位置にあるという点では同じ仕組みです。
この道のりの長さは、大気路程(エアマス)で表せます。太陽光が大気を通る距離を、太陽が真上にあるときの距離で割った値で、「真上のときの何倍の空気を通るか」を示します(天気予報で使う「気団」とは別の言葉です)。次の表の値は、地球が丸いことを考慮したカステン・ヤングの式で求めたものです。
| 太陽の高度(地平線からの角度) | 相対的な大気路程(エアマス) |
|---|---|
| 90°(真上) | 1 |
| 30° | 2.0 |
| 10° | 5.6 |
| 5° | 10.3 |
| 0°(地平線上) | 約38 |
空気の層を通るたびに、青い光は一定の割合ずつ取り除かれていきます。道のりが38倍にもなれば、青はほとんど消えてしまいます。塵や大気汚染、そのほかのエアロゾル(空気中の微粒子)も光を散乱するため、夕焼けをいっそう赤くすることがあります。
同じ理由で、地平線に近い空は頭上の空より白っぽく見えます。低い角度から届く光は、とても多くの空気を通り抜けてきたため、青が何度も散乱され直して白っぽい混合色になっているのです。
雲が白い理由と火星の空:粒子が大きいと色が変わる
雲が白い(または灰色の)理由
雲をつくる水滴(雲粒)は、空気の分子に比べると巨大です。典型的な雲粒の直径は約20マイクロメートル(0.02mm)で、緑色の光の波長のおよそ40倍にあたります。この大きさの粒子ではミー散乱が起こり、可視光のどの波長もほぼ同じように散乱されます。雲で散乱された光は元の色の混ざり具合を保つので、雲は白く見えます。雲が厚くなると通り抜ける太陽光が減るため、底の部分は灰色になります。
- 空気の分子(1nmよりはるかに小さい):レイリー散乱。青い光を特に強く散乱するので、青い空と赤い夕焼けになります。
- 雲粒(直径およそ2〜50マイクロメートル):ミー散乱。色の偏りがほとんどなく、白や灰色の雲になります。
火星の夕焼けが青い理由
火星は、粒子の違いが色をどれだけ左右するかをよく示す例です。火星の大気はとても薄く、主成分は二酸化炭素で、そこに浮かぶ細かい塵が色づけの主役になります。そのため昼間の空はオレンジから赤みがかった色に見えます。ところが日没の頃には様子が逆転します。塵は青い光をわずかに通しやすいため、沈む太陽のまわりに青みがかった灰色の輝きが集まるのです。NASAの探査車キュリオシティが、2015年にゲール・クレーターでこの光景を撮影しています。
よくある質問
空が青いのは、海の色が映っているから?
いいえ。色をつくっているのは空気そのものです。海から遠く離れた砂漠や山の上でも、空がまったく同じように青いのはそのためです。
宇宙や月面から見ると、空が黒いのはなぜ?
空気がなければ、太陽の方向以外から光を散乱して届けるものがないからです。大気圏の外や、大気のない月の上では、昼間でも空は黒いままです。
皆既月食のとき、月が赤く見えるのはなぜ?
月食中の月に届く太陽光は、地球の大気の厚い層を通り抜けてきたものです。その間に、夕焼けのときと同じように青が取り除かれます。NASAは、世界中の日の出と日の入りを月に映し出したようなものだと説明しています。
参考資料:NASA Space Place「Why is the sky blue?」(英語)、NOAA JetStream「雲の色(The Color of Clouds)」(英語)、ウェスト・テキサスA&M大学 クリストファー・S・ベアード氏「なぜ空は青いのか」(英語)、PVEducation「エアマス(Air Mass)」(英語)
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