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潮の満ち引きの仕組みを図解:なぜ1日2回?大潮・小潮の違い

この記事はAIの支援を受けて原文を翻訳したものです。専門用語や数式は原文とあわせて確認してください。

潮の満ち引き(潮汐)は、主に月の引力が地球の場所によって少しずつ違うこと、つまり引力の差によって起こります。月は地球の近い側を中心よりも強く引き、中心を反対側よりも強く引くため、海水は月に向いた側と反対側の2か所にふくらみます。地球が自転してこの2つのふくらみを通り過ぎるので、ほとんどの海岸では24時間50分のあいだに満潮が2回、約12時間25分おきに訪れます。

2つのパネルの図。左は、月が地球の近い側を最も強く、中心をそれより弱く、遠い側を最も弱く引くことを矢印の長さで示している。右は、地球の中心を基準にすると、海水が月に向いた側と反対側の2か所にふくらみ、その間が干潮になることを示している
図1. 月の引力は、地球の幅の分だけ弱まっていきます。地球の中心を基準にすると、残るのは月に向かう側と反対側へ引き伸ばす力で、ふくらみが2つ、つまり満潮が2回できます。

潮の満ち引きが起こる本当の原因は「引力の差」

もし月が地球のどの部分も同じ強さで引くなら、海も固い地球もまとめて動くだけで、海水が盛り上がることはありません。潮汐が生まれるのは、引力が距離とともに弱まり、しかも地球の直径が約12,700kmあるため、月の引力が地球の手前側と向こう側で無視できないほど違うからです。

  • 月に近い側:地球の中心よりも強く月に引かれるため、海水が月のほうへ引き寄せられ、月に向いたふくらみができます。
  • 月と反対側:地球の中心よりも弱くしか引かれません。地球本体のほうが海水よりも月に引き寄せられる形になり、海水は取り残されて2つ目のふくらみになります。
  • その間の場所:月の方向から90度ずれた場所では、海水が2つのふくらみへ流れ込むため水位が下がり、干潮になります。

気象庁の解説によると、潮を起こす力(起潮力)は、月の引力と、地球が月との共通の重心のまわりを回ることで生じる慣性力を合わせたものです。地球の中心では両者がつり合い、近い側では引力が、遠い側では慣性力が勝ちます。米国海洋大気庁(NOAA)も、同じ結果を「重力と慣性のバランス」で説明しています。反対側のふくらみは「遠心力で外へ飛ばされるから」と説明されることもありますが、気象庁も、従来の「遠心力」という表記をより正確な「慣性力」に改めています。

どちらの説明でも、月が海水を「押しのけている」わけではありません。図のふくらみも強調したもので、実際の海面の変化はずっとゆるやかです。

月のほうが太陽より潮への影響が大きい理由

ふつうの万有引力は、距離の2乗に反比例して弱まります。ところが、地球の近い側と遠い側の「引力の差」、つまり潮を持ち上げる力(起潮力)は、距離の3乗に反比例して弱まります。この違いが、月と太陽の勝負を決めます。

項目月太陽
質量7.35×1022kg1.99×1030kg(月の約2,700万個分)
地球からの平均距離38万4,400km約1億4,960万km(月の約389倍)
地球全体を引く力(月=1)1約179
起潮力(月=1)1約0.46

計算は簡単です。太陽の質量の比(約2,700万倍)を、距離の比の3乗(3893≒5,900万)で割ると、約0.46になります。つまり、太陽は地球全体を月の約179倍もの強さで引いているのに、潮を起こす力は月の約46%、NOAAの表現では「約半分」にとどまります。この46%はあくまで起潮力の比であり、太陽が地球を引く力の比ではない点に注意してください。

満潮が1日2回で、毎日約50分ずつ遅れる理由

地球は2つのふくらみの下で自転するので、海岸は「ふくらみ、谷、反対側のふくらみ、谷」の順に通り過ぎます。しかも月は地球の自転と同じ向きに公転しているため、同じ場所が再び月の正面に戻るには少し余分に時間がかかります。

  1. 地球上のある地点が再び月の正面に戻ってくるまでの時間を太陰日といい、24時間50分です。
  2. 1太陰日にふくらみを2つ通るので、満潮は約12時間25分おきに訪れます。
  3. 満潮から干潮(または干潮から満潮)までは、約6時間12.5分かかります。
  4. 暦の上の1日ごとに、同じ潮が約50分ずつ遅れて訪れます。

50分は計算でも確かめられます。月が太陽に対して同じ位置に戻るまで(満ち欠けの1周期)は29.53日です。この間に月に対する自転の回数は、太陽に対する回数(29.53回)より1回少ない28.53回です。そのため太陰日は 24時間×29.53÷28.53≒24.84時間、つまり24時間50分になります。気象庁も、満潮と干潮の時刻は毎日約50分ずつ遅れると説明しています。

例として描いた48時間の潮位曲線。満潮は02:00、14:25、翌日の02:50、15:15で、それぞれ12時間25分おき。24時間50分が1太陰日であることを括弧で示している
図2. 理想化した半日周潮(数値は例)。満潮は12時間25分おきに訪れ、その日の潮は前日より約50分遅れます。

図2の高さや時刻は例の数値です。確かなのは、満潮の間隔(12時間25分)と翌日の遅れ(約50分)のほうです。

大潮と小潮の違い:月・太陽・地球の位置関係

太陽も、月より小さいながら自分の2つのふくらみを作ります。それが月のふくらみとどう重なるかは月の位相しだいで、そのため潮の満干の差(潮差、干満差)は約2週間のリズムで大きくなったり小さくなったりします。

項目大潮小潮
月の位相新月と満月上弦と下弦
位置関係太陽・地球・月が一直線太陽と月が直角
太陽の潮月の潮に加わる月の潮を一部打ち消す
結果満潮は最も高く、干潮は最も低い満潮も干潮も控えめ
理想化した強さ(月の潮=1)1+0.46=1.461−0.46=0.54

新月と満月のどちらでも大潮になるのは、月も太陽も、自分に向いた側と反対側の両方に海水をふくらませるからです。月が地球のどちら側にあっても、太陽・地球・月が一直線に並べば、2つの力は重なります。大潮と小潮はどちらも月に2回ずつ現れ、小潮は大潮のおよそ7日後にやってきます。

単純なモデルでは、大潮の効果は小潮の約2.7倍(1.46÷0.54)になります。ただし、これは理想化した計算で、実際の海岸では地形によって増幅されたり弱まったりします。月が地球にいちばん近づく近地点のころは潮差がさらに大きくなり、反対に遠地点のころは小さくなります。

なお、英語では大潮を spring tide、小潮を neap tide と呼びます。spring は季節の春ではなく、潮が「跳ね上がる」という意味合いで、1年を通して月に2回起こります。特に高い潮を「キングタイド(king tide)」と呼ぶこともありますが、学術用語ではなく一般向けの呼び名です。

大潮のパネルでは、太陽・地球・新月または満月が一直線に並び、月の潮1.00に太陽の潮0.46が加わって1.46になる。小潮のパネルでは、上弦または下弦の月が太陽と直角の位置にあり、1.00から0.46を引いて0.54になる
図3. 新月と満月のころは太陽の潮が月の潮に加わり、上弦と下弦のころは一部を打ち消します。棒グラフの値は、太陽の潮が月の約46%であることから求めた理想値です。

場所によって潮差が大きく違う理由

ふくらみが2つという説明は、地球全体が深く一様な海に覆われているという理想化にもとづいています。実際には大陸が行く手をさえぎるため、潮は海域ごとに非常に波長の長い波として巡り、海ごとに独自のパターンが生まれます。海上保安庁の解説も、水深の不均一、大陸や島の存在、海水の慣性や摩擦のために、実際の潮汐は月や太陽の動きとぴったりは合わないと説明しています。その結果、満潮と干潮の高さの差である潮差は、場所によって大きく異なります。

  • 共振:カナダのファンディ湾(ファンデー湾とも)は、メイン湾と合わせた海域の揺れの固有周期が主要な月の潮汐の周期に近く、潮が共振して大きくなります。湾内のミナス湾(Minas Basin)では、関係する要因が重なると潮差が16mに達することがあります。
  • 海岸線の形:NOAAによると、アラスカ州アンカレジ付近の平均潮差は約30フィート(約9m)ですが、ケープコッドからフロリダ・キーズまでの米国東海岸では5〜8フィート(約1.5〜2.4m)です。
  • 月の軌道:近地点のころに大きくなり、遠地点のころに小さくなります。
  • 天気:風や気圧によって、実際の海面が予測より高くなったり低くなったりします。

日本周辺の海でも差は歴然としています。海上保安庁の解説に示された、大潮のころの潮位変化の目安は次のとおりです。

場所大潮のころの潮位変化の目安
日本海側0.4m程度
太平洋側2m程度
九州の有明海最大6m(日本で最も大きい干満)
韓国・仁川(朝鮮半島西岸)最大10m

同じ月と太陽の力でも、これだけの差が出ます。潮差を決めるのは天体の力だけでなく、海の形でもあります。

満潮が1日1回の海もある:半日周潮・混合潮・日周潮

どの海岸でも1日2回とは限りません。月の公転軌道面は地球の赤道面と一致せず角度をもっているため、月は1か月かけて赤道の北側や南側へ移動し、ふくらみも自転軸に対して傾きます。すると、ある海岸は一方のふくらみの中心付近を通り、もう一方では端をかすめるだけになります。1日に2回ある満潮(または干潮)の高さが著しく違う現象を、気象庁の用語集は日潮不等と呼び、極端になると満潮と干潮が1日に1回ずつしか現れなくなることがあるとしています。これに各海域の応答が組み合わさって、大きく3つのパターンが生まれます。

  • 半日周潮:ほぼ同じ高さの満潮と干潮が、1太陰日に2回ずつ訪れます。米国東海岸が代表例です。
  • 混合潮:高さがはっきり違う満潮と干潮が2回ずつ訪れます。米国西海岸でよく見られます。
  • 日周潮:満潮と干潮が1日に1回ずつです。メキシコ湾の多くの地域がこれにあたります。
例として描いた48時間の潮位曲線が3種類。1日に同じ高さの満潮が2回ある半日周潮(米国東海岸)、高さの違う満潮が2回ある混合潮(米国西海岸)、満潮が1回だけの日周潮(メキシコ湾の多くの地域)
図4. 代表的な3つの潮のパターン(曲線は例)。どのパターンになるかは、海岸線や海域の形で決まります。

潮干狩りや釣りの前に:潮位表で確認しよう

公式の潮位表は、ここまでの効果を織り込んで計算されています。月の満ち欠けから推測せず、行く場所に近い地点の予測を確認しましょう。

  • 気象庁は、全国各地の天文潮位(月や太陽の起潮力による潮位変化)の予測を「潮位表」として公開しています。
  • 潮位表の値は天体の動きから計算した予測です。実際の潮位には気圧や風の影響が加わるため、台風や強風のときは予測からずれることがあります。

よくある質問

太陽も潮の満ち引きの原因ですか?

はい。太陽の起潮力は月の約46%です。太陽の潮だけなら満潮は12時間おきに起こります。それが月の潮と重なり合うことで、約2週間周期の大潮・小潮が生まれます。

湖にも潮の満ち引きはありますか?

厳密にはありますが、ごくわずかです。NOAAは、北米の五大湖の大潮の潮位変化を5cm未満としており、風や気圧による、もっと大きな水位変動にかき消されてしまいます。

月が真上に来たときに満潮にならないのはなぜですか?

潮は海域ごとに波として巡り、海岸線や海底の地形に進路を左右されるからです。そのため、その土地の満潮は、月が最も高い位置に来る時刻の数時間前後になることがよくあります。

月の反対側にも満潮があるのはなぜですか?

月と反対側の海水は、地球の中心より弱くしか月に引かれず、地球本体が月へ引き寄せられる分だけ取り残されます。これが2つ目のふくらみで、だから満潮は1太陰日に2回訪れます。

出典:NOAA Ocean Service「潮汐が起こる原因」(英語)、NOAA Ocean Service「太陰日と潮汐の時刻」(英語)、NOAA Ocean Service「潮汐周期の種類と原因」(英語)、NASA JPL「ファンディ湾」(英語)。

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